未遂犯と「実行に着手」2

※2015年3月3日 追記 ◆判例の展開(つづき) (1) 前回の内容のまとめ 前回は、クロロホルム事件(最決平成16年3月22日刑集58巻3号187頁)の事実関係と決定文を見ました。そこで、判例はこの事案において、①密接性と②危険性の2つを要件として、第1行為の時点で殺人罪の「実行の着手」を認めたことを確認しました。そして、…